2024年12月の編み物クラブ
11月21日
時々ここに書き散らかす私の随筆のようなもの。
Instagramに載せるでもなく、noteで収益化を図るわけでもない、日記のようなもの。
12月末からはじまる蔦屋書店の『手袋の街』フェアで使われら写真を文化出版局の編集さんが、カメラマンさんに手配。そして蔦屋の担当者さんへと渡るデータをチェックする。
いつもは淡々とこなす事務作業ではあるが、フェアに向けて一歩ずつ近付くための準備である。私は本を出し、幾人もの手をお借りしているという実感が、こんな時にぐっとくる。
私の日々はこの小さな部屋でほぼ全てが行われているというのに。
東京の新宿や青山をデータが行き来して、私の広島まで飛んで、また都内へと。
私がここに書く何かしらは、誰に読まれてるかあまり気にせずに書いているが、本当は、会えなくなった人は書いている。
「会えなくなった」にはいくつかの意味が含まれる。
天国に見送ったから。お住まいが変わったから。
古い友人。縁遠くなってはしまったけど、勝手に親近感や愛着を寄せるあの方が、読んでくれてるといいなぁという妄想である。
それは私を落ち着かせる。
小学生の頃、我が家にはある問題があり、少なからず漠然と生きることへの不安を感じながら過ごしていたけれど、その日々を救ってくれたのは、小学5・6年の担任の恩師が教えてくれた「随筆」だった。
「これになんでも心に浮かぶままに書いて良い」と、ノート一冊をクラスのみんなに渡され、私はその時、書くことを覚えた。
私のここに書く文章を、田山花袋の短編のよう、と言ってくれた方があった。
その方とは、今はお会いできていない。
私はその方が、今も時々、ここを覗いて下さってるといいなと思っている。
キャロットラペ作りたいセット
昨日の編み物クラブのメンバーであり、最早、大切な友人でもある彼女から、クラブ終わりにいただいた紙袋に入っていたのは、
このお手紙、そしてオリーブオイルとバルサミコ酢だった。
私がキャロットラペが大好きで、好きが高じてレシピが複雑になりはじめていること。
手をかければかけるほど、キャロットラペは、美味しくなる。
そんなことをあるラジオ番組に投稿したところ、読まれたことで、私のキャロットラペ好きは、そのラジオのヘビーリスナー友人達に公然となった。
そんな中、そのラジオを聴いてくれた彼女から、私の3冊め出版の祝いで、この3点セットを昨日いただいたのだ。
正直言うと、お手紙に気付いたのは今朝で、その自分の迂闊さに、がっかりしている。
私は常々思っている。
本当にすてきな人。オシャレな人。人として魅力的な、私が大切な友人として尊敬し慕う方々は、押し並べてSNSをやっていない。
(やってても彼、彼女らの生活に、さほど重要ではなく、うっすらやってる)
自分の大好きなお洋服を選び「今日はこの人に会うからこの洋服を」と大切に着こなし、
その人を思ってその日を準備する。
そんなことをしていたら、SNSに投稿して「いいね」の数を追ったり、そんな束の間によろこんだり落ち込んだりする暇なんてないのだ。
そして仕事に精を出す。
本当に素敵な人は、SNSの中には、いないのだよ。
自戒の念も込めて、自分に言う。
私はSNSの登場に寄って、仕事が成り立ってきたことは火を見るより明らかで、こんな小さく一人で仕事をし、そして周りの方々に助けられながら、なんとかやっている。
SNSの恩恵は、計り知れない。
私自身は何の資金も持たず、マイナススタートからはじまり、紆余曲折、時にはひどい下降を繰り返しながら今も続けていられるのは、私自身は何も持たなくても、友人がいたからだ。
影となり日向となり。
私も、そんな人になりたい。
私も誰かのそんな存在になりたい。なれるだろうか。
何が言いたいのかわからなくなってきたけど、
本当に素敵な、すばらしい人はSNSの中にはいないんだよ。
日々を織りなす人への感謝に目を向けること。
お前は小さな存在なのだと、生きてる実感を忘れないこと。
今、目の前にある仕事に一生懸命、取り組むこと。
追記:
その友達にこのブログ「書いたよ」って報告したら
「HOLY先生が、産み出した作品は
先生〜生徒さん〜本購入者さん〜
友人〜そのまた友人〜、、、
次つぎと、繋がって行くのが
たまらないです。
働くセーター、働くベスト、ニット帽を
着て出掛けると、それがきっかけで、初対面の方とも話をする機会が生まれる事もある
不思議な働くセーターだとつくづく思います」
と返事をくれた。
私はこんなニットを作りたかった。作っているんだ。
心の碑にして私はこれからも作ろう。
今日のきょうちゃん
HOLY’S編み物クラブより、今日のきょうちゃん
ARAN KNIT CAPS編み方リーフレットで編んでくれてます。
模様を12段少なく、2目ゴム編みのリブも短めにコンパクト。
色は、@jamiesonsofshetland(毛糸のお問い合わせはSHAELA)
col.249 Fern
インナーには、働くクルーネックベストが見えます。col.116 Moorit/Eesit
濃淡しっかりめの杢糸で編むと、獣っぽくて(良い意味です)私も大好きです。
自分で編んで、日々にしっかり使ってもらってる。
こんなにうれしいことはありません。
今日もありがとうございます。
黄色のカーネーション
新刊の出版にあたり、友達がくれたお花のブーケ。持ち帰る時、いろいろ衝撃あり、このカーネーションだけ短くもげてしまった。
それだけで挿していると意外にも持ちが良く、まだこんなにかわいらしく生き生きしている。
もげた花の方が、いつまででも元気。
ああ、人間でもそういうことあるよね。
ハズレクジだったはずが、実はよかったとか、
あの場所では、全くうまく行かず劣等感しか感じなかったのに、ひとりになってうまくいきはじめたとか。
思い当たる節がありすぎて、ふふふと笑いが出る。
シンパシーを感じているのか。
カーネーションには、花びらに白い縁取りがあって、ペーパークラフトように細かなひだ。
70年代のワンピースを思わせる懐かしいような色合い。
友達も黄色、好きよね。
アレンジメントは、暖色系の黄色多め。
『手袋と街』のイメージだったのかな。
急にその友達が、話しかけてくれてるような気持ちになった。