HOLY'S BLOG

4月の編み物クラブ

 

4月の編み物クラブ開講日です。

満席の日以外ですと、それぞれ若干名ずつ、お席のご用意あります。

HOLY’S編み物クラブは、

それぞれの作品を編み進めながら、

手仕事を深めていく静かな時間です。

お申し込み、詳細は、こちらになります。

どうぞよろしくおねがいいたします。

既視感

2019年「ゴフスタインと私」展で試作したサンカグローブは、小さな間違いに気づき、片方は指先まで編み上げていたけれど、もう片方は手の平まで編んで、そのまま置いていた。

個展では、同じ配色で、小さな間違いを正し、新たに編んだ手袋を並べ、旅立った。

 

『手袋と街』の製作時に、その編みかけの親指を使って、ハンドウォーマーのためのリブ編みをテストしていた。確か親指のリブの長さを測ったんだと。

テストニットで試したやり方は『手袋と街』の中で使えるものとして別の色合いで作ったんだ。

 

 

 

片手は5本指まで編み上がり、もう片方は指のないまま、しばらく脇に放り込まれていた手袋を、ふと取り出し、ハンドウォーマーに作り変えてみた。

 

この色合い。

あのサンカ手袋は、今でもまた編みたいと思うほど。当初は、ゴフスタインの絵本『画家』からインスピレーションを受けて製作したのだ。

 

ある既視感に立ち上がってくる。

先月訪れたニセコの風景。

雪と雲と光が溢れる。

羊蹄山が向こうにそびえ、雪をはらんだ雲が浮かぶ。その雲の厚みは、やはり広島のこの季節のそれとは違う重みを抱えている。そして青空も広がり、雪と相まって光が溢れてた。

雪の白は、青みを増す。

 

この景色だったんだ。

 

ニセコを思う時、ふと口をつくのは「帰りたい場所」だった。なぜだろう。

「行きたい場所」ではなく。

私にとって、広島はもう仕事をする場所なのかもしれない。

わかっている。まだ雪国の何も知らないことも。

「帰りたい場所」

ぎゅっと喉の奥が熱くなった。

HOLY’S creators note vol.1 in 彦根

今年も、& Anneさんに伺うこととなりました。

北海道はニセコ、徳島Phil booksと続く企画展「HOLY’S creators note vol.1ーすべては手袋から始まったー」は、3月7日より、滋賀県彦根市、& Anneさんへ。

& Anneさんの記事からです。

 

嬉しいお知らせです。
ことしもHOLY’S保里尚美さんが&Anneにお越しいただきます。保里尚美さんの手仕事の歩みに触れ、心寄せるあたたかな時間をお楽しみください。

HOLY’S creators note vol.1
ーすべては手袋からはじまったー
creators note EXHIBITION
2026年3月6日(金)-3月17日(火)
10:30〜18:00
※定休日 水・木曜日
会場:&Anne room1.2

creators note WS
2026年3月7日(土)13:00–16:00
HOLY’S creators note は、
手仕事の軌跡と思考の過程を、展示と対話を通して共有する企画です。

vol.1「すべては手袋からはじまった」では、手袋を起点に、フェアアイルへと至る私の仕事の流れを辿ります。
完成した作品だけでなく、試し編みや思考の痕跡も含め、なぜそれが仕事となり、書籍へとつながっていったのか。その過程そのものを、展示としてご覧いただけます。

creators note EXHIBITION(展示)
会期中は、どなたでもご覧いただける企画展示として、手袋、フェアアイルの試し編み、関連資料などを展示します。
拙著『手袋と街』につながる手袋と、
フェアアイルへと向かう試行の時間が、今回の展示の主軸です。
※展示のご観覧は無料です。

creators note WS(ワークショップ)
HOLY’S creators note WS は、
ものを作らないワークショップです。
展示を背景に、これまでの仕事を振り返りながら、なぜ今のクリエイションに辿り着いたのかをお話しします。

WSは4部構成です
* 第1部|導入
* 第2部|コーヒーとの時間
* 第3部|シェアの時間
* 第4部|実演

WS開催概要
* 日時:2026年3月7日(土)13:00–16:00
(30分前より入場可)
* 参加費:10,000円(コーヒーと焼き菓子付き)
* 編み物の経験は問いません
* 参加費は当日受付にてお支払いください
WSお申し込み方法
菓心おおすが ホームページお問い合わせフォームまたは電話(0749-22-5288)まで
お名前・電話番号・参加人数をお知らせください。

展示・販売について
展示に加え、HOLY’Sの書籍、関連本、ゴフスタイン絵本、オリジナルTシャツやバッグを販売いたします。
また、MOUNT COFFEEさんによるHOLY’Sニットをイメージしたオリジナルブレンドの販売もございます。

※『働くセーター』写真展 同時開催
写真家・吉森慎之介さんによる
「働くセーター」写真展も併せてご覧いただけます。

みなさまにお会いできること、心より楽しみにしております。

3月の編み物クラブ開講日

 

3月の編み物クラブは、水曜の開講日に変更があります。

通常第一・三水曜開講ですが、都合により第一・二水曜に変更になります。

お申し込みの際は、日時をご記載ください。

どうぞよろしくおねがいします。

 

3月開講日

日曜:1・8日  8日におひとりのみ

水曜4・11日  11日にお2人

土曜14・28日

詳細・お申し込みにつきましては、こちらからお願いいたします。

 

写真は1月の北海道虻田郡倶知安町の夜です。

セーターとトレッキング

 

ネパールの山を歩くために、
セーターを1枚持っていくことは最初から決めていました。

山の装備の多くは友人に借り、
機能的なレイヤーを選ぶこともできたけれど、
重量制限のある中で、私は自分のアランセーターを選びました。

11月のネパールの山は寒暖差が激しく、
歩けば体温が上がり、ウールのTシャツ1枚になります。

山小屋では、いつもセーター。
心許ないシャワーの後も、
冷え切った朝に目覚めたすぐも。

前も後ろも気にせず、素早くすっぽり被る。

歩き始めて体が温まるまではセーターで、
汗は編み目から、風の通りに抜けていき、
体温だけは、残ってくれる。

山を歩くことを日々の続きのように、
体に馴染んだこの1枚で過ごせたことが
何よりうれしく安心できました。

 

古い編み物本に出てくる、
セーターを着た探検家を思い出します。

 

働くヤクに、たくさん出会いました。

シェットランドヤーンに包まれる自分は、
「はじめまして」と先輩に会えたような気持ちになるのです。

ヤクの毛と結ばれたリボンが道に落ちていて、
一緒に歩いた仲間がこっそり拾って、私にくれました。

いつも目に留まる場所で、お守りのようにしています。

 

またいつか、このヤクに会いに行くんだと。

 

 

I decided from the beginning
to bring one sweater with me
for walking in the mountains of Nepal.

Most of my mountain gear was borrowed from friends.
There were many functional layers I could have chosen,
but with strict weight limits,
I had to make a choice.

I chose my own Aran sweater.

In November, the mountains of Nepal have dramatic temperature changes.
As soon as you start walking,
your body warms up,
and you end up in just a wool T-shirt.

In the lodges, I always wore the sweater.
After unreliable showers,
and in the cold mornings just after waking up.

No front, no back—
I simply pulled it on.

Until my body warmed up, I walked in the sweater.
Sweat escaped through the stitches, carried by the wind,
while my body heat stayed with me.

Being able to walk the mountains
as if they were a continuation of daily life,
wrapped in a sweater familiar to my body,
made me feel deeply happy—and safe.

I thought of explorers
in old knitting books,
wearing their sweaters.

I met many working yaks.

Wrapped in Shetland yarn,
I felt as if I were greeting an elder—
“Nice to meet you.”

A ribbon tied with yak hair
was lying on the trail.

One of my companions quietly picked it up
and gave it to me.

I keep it somewhere my eyes often rest,like a small talisman.

Someday,
I will go and meet this yak again.

 

 

Thanks a lot
photos: Yoshitaka Toge 

@sproutyoshi

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