HOLY'S BLOG

どんぐり幼稚園のトンコ先生

昨日は、どんぐり山のトンコ先生の誕生日でした。

中学生の時のトンコ先生は、いつもクラスの真ん中で、ニコニコと笑う人気者。転校生の私には憧れの存在でした。

どんぐり幼稚園の先生になったトンコ先生に、私は再会できました。

 

どんぐり幼稚園は、とても自由な幼稚園です。

お弁当の時間も、机に椅子を並べて食べるのではなく、みんな自由に椅子を運び、椅子を机にして、好きなお友達と食べます。

お行儀が悪いことより、友達に痛い思いをさせてしまった時、先生は諭します。

小さな子を大切にできなかった時、先生は子供をギュッとして、いけないことと教えます。

そんなどんぐり幼稚園のトンコ先生に、私は会いに行きました。

 

その日は夏休み中の開放日で、少ない子供達が、園の中を遊んでいます。

少し寂しがりの男の子が、トンコ先生の姿を目で追い、探します。

トンコ先生は、私に言いました。

「あの子はわぁし(私)のことが好きなんよ。こんなおばちゃん先生なのに、好いてくれてうれしいよねぇ」

そうして男の子の後を追い、話しかけます。

 

トンコ先生は、年長さんの担任です。

自分の年長の頃を思い出すと、少し意外でした。

私は保育園だったけど、先生の後を追ったりしてただろうか?

年長の男の子だし、もっと大人びた印象を私は勝手に持っていました。

もしかしたら私は、病弱であった故に、母親や大人の関心をいつも寄せてもらっていたのかもしれません。

トンコ先生が、男の子に寄り添い、話しかける姿に、私はまぶたが熱くなりました。

トンコ先生は中学生の時のまま、スラリと伸びた脚で、立っています。

その横で男の子が、柱に登ってトンコ先生を見ています。

 

大人になったトンコ先生に、再び会えて私は本当に良かったと思いました。

 

ひつじちゃんforever

2020.8.3   今日のお届け。
昨年末「ゴフスタインと私」展
@readan_deat で頂いたオーダーを今も作ってます。
2008年の「HOLY’Sてぶくろ展」でも作ったこれは、その時から絵本作家ゴフスタインへのオマージュでした。
今期も、ブルッキーのひつじ』と並びました。
私の中のラブリーをめいいっぱい盛り込んだこの手袋、なぜかキチンとした大人の女性から、オーダーを頂きます。

自分の手の内に、小さな羊を飼ってるなんて、ちょっと楽しくありませんか?

HOLY’S手袋は、あなたの手の輪郭に合わせてお作りします。

捩花のこと

2週間以上前、書きかけて、忙しさに紛れた思いを再び。胸の中で何度も行き来するから。

 

捩花を教えてくれたのは、夜学の頃、昼間のバイト先「楽譜工房」の松田さんだった。

新宿は四谷、三栄保育園の周りにその花は咲いていて、お昼ご飯をコンビニへ買いに行く道すがら、松田さんが、「ほりちゃん、これは捩花、又の名を綟ずりというよ。筆のように見えるだろう?子供が文字を覚える時、最初は文字をなぞるでしょ。だからもじずりなんだよ」

 

松田さんから教わったことは沢山ある。

人の悪口を言わない。

不平不満を口にしない。

仕立てのいい上着は肩で着ること。

地図の上で世界旅行ができること。

うどんは冷凍、麺の腰で食べること。

出先では、自分から挨拶する。

本を読むことの素晴らしさ。

 

とてもきれいな納品請求書を書く人なのに、机から出した椅子を収めない人だった。

机の上は、山のように紙や本が詰んであり、その僅かな隙間で松田さんの描くスラーは、どこまでも伸びやかで美しく、五線の上に弧を描き、眺めるだけで、そのメロディが感じられるのだった。

時々、お酒臭い朝があって、指先は震えるのに、音符の横に押す♯は、必ず的を得てピタッと止まる。

小娘には、到底不思議で仕方なかった。

今ならもっと、松田さんから聞くお話を、おもしろく聞けたのに。

この土手で、捩花に気づいたのは、今年が初めて。

毎年、捩花を見る度に、松田さんを思い出し、誰のためにもならないことは口にすまいと、胸に刻み直すのだろう。

楽譜工房で学んだことは、数え上げればキリがない。

 

このライトから

今日の編み物クラブの彼女は、本に載るテキストのフェアアイル、丸ヨークカーディガンを、ご自分のサイズに引き直し、試し編みから始められました。
私の構想も加わり、編み目数は元よりオーバー気味に変更。
アバウトな丸ヨーク解説と「多分これでイケる」の予感をしっかり立証してくれて、よくぞ付いて来てくださった。感動すら覚えています。
私が、これをわかるまで何年かかったことか。

 

友達に会いに行けてないし、ご無沙汰してます。お元気ですか?

しばらく制作が続いており、私は元気でやっています。

 

この小さなライトから始まったこの部屋の暮らしから、ひとつ、ひとつ私が作る何かを、ちゃんと見ていてくれる。

 

友達に会いに行けなくても、ここに来てくれる方の話を聞かせてもらうことが、回り回って、しばらく会えない友達の話を聞くことと、繋がるような気がします。

 

頼りなくもあたたかな光を眺めていると、そんなことを思いました。

ブックカバーチャレンジ4日め

【ブックカバーチャレンジ4日め】
ヘレーン・ハンフ編著『チャリング・クロス街84 番地』

古本屋への憧憬は、この本がきっかけかも知らない。

ニューヨークに住む言葉を生業とした女性がロンドンのチャリング・クロス街の古書店「マークス社」へ送る一通の本のリクエストから始まる20年に渡る古書の注文とそれに答える手紙のやり取り。

荷物に添えられる贈り物と、お礼文の気の利いたこと。

会ったことのない人への手紙の中で、お願いごとをしながら丁寧語を使い、冗談も挟み込む、かなり高度な仕業だと思う。
大人になったらそんな荒業ができるようになるのかと思ったものだけど。
今となってはできないままに、結構な年になってしまった。

この中にあげられる書物は、さっぱりわからないものばかり。
タイトルに惹かれて手に取った一冊。
憧れだけで、読んでしまえたのだろう。
ワクワクした感触だけは、手に取るたびに蘇る。

ブックチャレンジ4日目にして、3冊が手紙の形を取った小説。書簡集好き。

本と手紙のやり取りと言えば、岡本 容子さんに次のバトンを渡したい。
図書館司書で手紙好きの、彼女しか思い当たらない。

【ブックカバーチャレンジ ルール】
①7日間連続で、本について表紙画像をアップする。
②その都度ひとりのFacebookの友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする。

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