クリスマスは終わっていた

あっと思った今朝は、12月27日だった。
クリスマスは、とっくの数日前に終わっており、年末の慌ただしさに突入している。
やり残した「今年中にやっておきたい」を詰め込む数日間がはじまるのだ。
個人的には、クリスマス・イブの24日より、冬至の22日の方がテンションが上がる。
1年のうち、夜中が1番長い日。
もし夜なか中、ダンスを踊るとしたら、1番長い時間、踊り続けることができるのだ。
トーベ・ヤンソンが好きだから、『ムーミン谷の冬』の刷り込みが強いのかもしれない。
今年は特に、12月に出張が続いた。
どれも充実した胸に残る、小さな旅の連続だった。仕事と言えるのだろうか。
次につながる予感のする出会いに満ちていた。
すでに私の、神様からのプレゼントは、もう充分すぎるほどもらっていたので、クリスマスなんてうっかりだったのだ。
それに24日は、久しぶりの友人がうちに来てくれて、お茶を共にした。
彼女とは、仕事とも関係なく、職業も全く違っている。彼女は声楽家で、自分が通う近所のスーパーで出会った。
彼女との対話が、とても充実していたから、胸の中がすっかり満ちていた。

その数日前には、毎年恒例の35年来の悪友くるりんこと高橋克嘉くんより、今年も「2025年よく聴いた曲」リストが届いた。
このやりとりが、もう思い出せないくらい続いているのだ。
こんなことが、今年の私の12月だ。
人から見たら、取るに足らないささやかな出来事の連なりかもしれない。
HOLY’S クリエイターズ・ノート vol.1 in Camp & Go

ものを作るということは、私の核であり、
編み物は、私にとって生きる術だったと言わざるを得ません。
そのことに気づけたのは、この旅を共にしたMOUNT COFFEE 山本さんとの対話からでした。
山を歩くこと。
自分の体ひとつそこにあり、持ち物は、少し丈夫な靴と、その日の食料と水、少しの衣服だけ。
編み物も、手のひらに乗る少しの道具、そして毛糸だけです。
大きな機械を使うことなく、その身体性に、すごく共鳴するように私は思うのです。
そして今回の旅に、私は1枚のセーターとひと組の手袋を持ちました。
・・・
「HOLY’S クリエイターズ・ノートとは」
私が考えた新しいWSの形です。
WSといっても、ものは作りません。
参加してくださる方との、思考を共有する時間を作ります。
これまで私は、自分の手を信じて、仕事をしてきました。
その軌跡を辿りながら、なぜ今のクリエイションに辿り着いたのかを、みなさんと一緒に紐解きたいと思いました。
私の本を大切にしてくださる方に、届けたい。
ものを作る私たちは、例えば編み図の上に、
「こうあらねばならない」理由をそれぞれに持っています。
それがなぜそうなったのか。
その背景には、必ず暮らしと時間があります。
私の仕事の始まりは手袋でした。
誰かの手の輪郭をなぞり、その人に似合う手袋を作ること。
1人のためだけに編んだ手袋が、いつのまにか何人もの人の「大切」になる。
それがいつも不思議でした。
私の日々はここにあります。
その体感を、展示として見ていただきながら、
なぜ書籍になる作品が生まれたのかを共有できたら、これほどうれしいことはありません。
そしてその時間は、
誰かの新しいもの作りへ、つながることを、
私は信じます。
・・・・
HOLY’S クリエイターズノート vol.1
ーすべては手袋からはじまったー
HOLY’Sの編み物が仕事になるきっかけは、
友人に贈ったひと組の手袋でした。
そのはじまりから紐解き、フェアアイルへ至る流れをvol.1では、辿ります。
拙著「手袋と街』につながる手袋と、フェアアイルの試し編みが今回の展示の主役です。
クリエイターズ・ノートは4部構成になります。
第1部 「導入」
(vol.1〜4までテーマは異なります)
第2部 コーヒーとの出会い
テーマに沿ったコーヒーをみなさんと味わう時間です。
MOUNT COFFEEの山本さん、岩竹香織さんとの対話の中で、私の作り続けた時間は、確かに存在したんだと確信できました。そのお話も添えられたら。
第3部 シェアの時間
後半は参加くださるみなさんが主役です。
編み物の質問や悩みを共有します。
編まれたセーターなど、せひお持ちください。その中から、新しいヒントが生まれます。
第4部 実演
ご質問への答えや、技術的なポイントをHOLY’Sが実演を交えてお伝えします。
・・・
開催概要
・2026年1月12日(月)16:00〜19:00
(30分前から入場できます。
私は準備をしている時間になると思いますので、その間は、静かに展示をご覧いただけたら幸いです。)
・場所 Camp & Go
〒044-0051 北海道虻田郡倶知安町北1条西3丁目11
tel:0136 55 5161
・編み物の経験は問いません。
・参加費:10000円(コーヒー付き)
・約3時間の会となります。
(途中、休憩を挟みます)
※参加費は、当日受付にてお支払いをお願いいたします。
静かにもの作りへの探究を分かち合う時間です。
・・・
展示販売について
テーマに沿った展示のほか、
HOLY’Sの書籍、関連本、ゴフスタイン絵本、
オリジナルTシャツやバックの販売を行います。
・・・
お申し込み方法
参加希望の方は、
HOLY’S HP → work shop の「お申し込みフォーム」より、「1月12日 ニセコ」と明記のうえ、
お名前、電話番号、参加人数などご記入ください。
※Camp & Go への交通アクセスについては
Camp & Go Instagramのメッセージよりお問い合わせください。
みなさまにお会いできますことを、心より楽しみにしております。
雪の北海道で、お会いしましょう。
※『働くセーター』写真展 同時開催
写真家、吉森慎之介さんによる「働くセーター写真展」ぜひこの機会に、足をお運びください。

祖母の腕時計

これを発見した8年前も、ネジを回すと回転が早すぎるので修理に出したけど、また1時間に5分も進むようになってしまった。
時計屋さんに持っていくと分解掃除で25000円になるという。ベルトも先日変えたばかり。
「オマエはバカか」と笑いながら、見積もりの連絡に「引き続きオネガイシマス」と答えていた。
SEIKOで、ジャンク。ただ古いだけ。
返事に迷わない自分を呆れる。
ソンナお金ドコニあるんだろう。
ダナーだった

エベレストベースキャンプへ、トレッキングの相棒に選んだのは、20年以上前のダナーでした。
当初、友人には、新しくて軽く防寒機能もあるシューズの購入をまず勧められました。
進化を取り入れることこそ、自分の身を守ることになると。
ダナーライトが本格的なトレッキングに通用するのか。
エベレスト街道は、いわゆる登山靴で行けると、この旅を共にする仲間が教えてくれました。
登山家で写真家の石川直樹の本を読むと、彼もこの靴でありとあらゆる旅をしたと書いてあったし、
ネットで、ダナーライトについて調べてみると、ダナー愛用者で、この靴一本で、あらゆるフィールドを修理を重ねながら歩いている記事が見つけられました。
足が靴の中で、少し遊ぶことが懸念されると、この靴には、専用のインナーソールがあることを今さら知りました。
修理が効くなら、出してみよう。
それでも心配されるなら、新しい靴の購入を視野に、と決めました。
この靴は、私が体調を崩して広島に帰った年に、私の兄がまず1番にと買ってくれたものです。
私の祖父は、愛媛の生まれで、若くして急遽した後、祖母は、石鎚山の信仰を深めました。
私の家族はみな、石鎚山に登っていました。
私の体が回復したら、祖母の山に登るんだと、祈るような気持ちでした。
兄は、私が選んだ登山靴を、値段も見ずに購入してくれました。
ダナーはその後、私がその時、最もなりたかった職業「森林整備」を学ぶ1年間のコースで、履きました。
森林整備の仕事は叶わず、今に至ります。
体調は、なかなか万全と言えるまで時間がかかりました。
その間に、シューズの底は、ゴムが劣化していました。
今回の修理で、ソールの張り替えと、履き口のバンドを取り替えてもらうと、私のダナーは見違えりました。
インナーソールを入れ、2度試し履きで山に登りました。
ネパールにも、この靴で。
心が決まりました。
この靴を履いてきて良かったと、この旅の間で、何度も思いました。
GORE-TEX機能は健在だったし、インナーを入れたことで、足にフィットし、
もうひとつの軽い登山靴で当たっていた靴擦れも全くなく、
旅の間中、足で痛みを感じることは1度もありませんでした。
仲間の1人の靴が、旅の途中で、ソールが剥がれた時には、自分ごとのように心配しました。
いつかの富士山で、溶岩石を歩く目の前の人のソールが外れたからです。
彼はテーピングで無事、旅を終えることができました。
私のトレッキングは、高山病で成し得なかったけれど、みんなと合流してからも、この靴でカトマンズの街を歩きました。
まだまだダナーは健在。
来年もこの靴で、ネパールを訪れることができたら。