2025.10.09
まちがえた時

編む時間は、いつも発見の連続です。
いま編んでいるアランカーディガン。
ポケット下の「裏メリヤス編み」を、うっかり『働くカーディガン』と同じ「メリヤス編み」で指定の14段編んでしまいました。
昨夜、眠くなりながら片方のポケット下を編み、もう片方に取りかかっている途中で力尽きて就寝。
今朝、身頃につなごうとしたときに、まちがいに気づきました。
一瞬「逆進行(編み地だけ反転させて)で編めばそのままでいけるかも」とも思ったのですが、
そうすると糸をいったん切って継ぎ直さなければならず、今回は『一生ものアラン』の本で紹介した方法とは違い、ポケット下と身頃を同時に編んでゴム編みに繋げるやり方をしているので、後で迷うのが目に見えていました。
この段になると、誤魔化したことを自分で忘れてしまう。
そうなるとあとで混乱して、ゴム編みにきれいにつながらなくなるかもしれません。
だから、ポケット下33目×14段を解いて編み直すことにしました。
ほんのひと手間を惜しまなければ、あとがすっきりする。
本でも、ほかのデザイナーさんのパターンでも、考え抜かれたやり方にはちゃんと理由があるんです。
ポケット下2つ分をやり直す時間は、作品全体から見ればほんのわずか。
それなら安心して進める道を選びたい。
よく「ほりさんでもまちがえるんですね」と言われますが、しょっちゅうです。
でも、早めに気づいて取り返すことが、結局いちばんの近道だと思っています。
まちがいに気づいて、立ち止まって、やり直す。
その積み重ねこそが、うまくなることの証のように思います。
@jamiesonsofshetland col.1340 Cosmos