1月16日
今日こそ編み終わろうと、サイズ5のセーターを編み終わった。遅すぎる。忙しすぎた。
昨日まで、編み方リーフレットのことで走り回っていたので、編み終わるまでは気が張っていたが、なんだか急にポカンとする。
次のベストに取り掛かる。
年末、いやずっと慌ただしくて、この編む、作る日々の通常営業から遠のいていた気がする。
心が騒つく。多分、インプットが必要なのだ。もしくは旅。
HPにセーターオーダー依頼をいただき、今、お受けできない旨を伝える。信頼する編み手ではどうかと提案してみたが、私にとのこと。嬉しくも、いつかがいつ来るのか、オーダー会でしかお受けできない。いつになるかわからない約束をするのは胸が痛む。
編み方リーフレットの波は、少し収まったのか。うれしい悲鳴の売れ行きだ。落ち着くとまたそれはそれで困る。
ブルーグレーのマニュキュアを、このセーターを編んでいるうちに付けてみたいと塗ってみた。編みたい気持ちが勝って、親指だけで終わる。乾くのさえ待てない。
今日は、珍しく12時台に眠ることにする。
明日の朝日を見ることを楽しみにして。
七草もこえた筑前煮
年明けの展示に友達が訪ねてくれて、彼女の職場に出入りのある無農薬野菜を手土産にくれた。
今頃、筑前煮のようなものを炊いている。
「ようなもの」とは、干し椎茸も牛蒡も入っていないから。
鶏肉、里芋、金時人参。
それで立派な筑前煮だ、うちでは。こんにゃくだって入れたんだ。
母と二人暮らしとなり、母はこちらの予想以上に食べられなくなった。
とにかく小さくおかずを作る。
毎年、年越しに届いていた伯母からの野菜も、今年は届かなかった。
行き来の少ない我が親戚の最後の砦もなくなった。
こちらから連絡できるほどの余裕がない。
里芋がなければ筑前煮も作らない。
そんな季節感のなさだけが残り、いつも以上に慌ただしい年越しとなった。
母を思えば不憫になるけれど、それもこちらの思い過ごしかもしれない。いくらも食べられない母に、その瞬間、瞬間の心地よさがあれば、それ以上でもそれ以下でもなく、孤独さえ感じでいなければ、母の長かった人生も、報われるのかもしれない。
そんなことを思って、私は筑前煮を煮ながら、この煮物に慰められている。
かさねる冬の足元と
READAN DEATで過ごした3日間のどの時間も、すてきだった。
いそいそと食べるコンビニの肉まんも美味しかったし、ブリトーだってはじめて食べた。
お客さんがいらっしゃる時間も、いらっしゃらなくて編んでた時間も、初めて会った方とお話しする時間も、全部だ。
私にとって、本に囲まれ、人に会うのが、一番チューニングが合うのかもしれない。
テーブルを挟み、真向かいに座るのでもなく。
懐かしい友達の顔が見れれば尚更。何も話さなくていいし、話しても良い。
店主がふと指を伸ばした先を私も見る。背表紙をなぞる。
指先が動く先を私も追う。追ってもいいと許される。
十二分なやりとり。
そんな日の冬の足元です。
@readan_deat
「冬のおくりもの展」終わりました
3年めの働くセーターは、栗色のコーデュロイパンツと。
@readan_deat
おかげさまでHOLY’S「冬のおくりもの」展
昨日をもちまして、終了しました。
あたたかな3日間を、2022年のはじまりを、
READAN DEATで過ごせたことが、私にとって、何よりの栄養となりました。
お越しいただいたみなさん、本当にありがとうございます。
またお会いできる日を楽しみにしています!
2022.1.7.
HOLY’S 保里尚美
MUJIBOOKSにてタッセルキーホルダーのワークショップ
2022年2月5日(土)にMUJIBOOKS 広島PARCO店にて、シェットランドヤーンで作るタッセルキーホルダーのワークショップを行います。

