光る野菜たち
ご実家に帰られたご近所さんより、ご実家畑の採れたて無農薬野菜を頂いた。
本当なら乾燥を防ぐために、茄子もピーマンも、すぐに新聞紙にくるまなきゃだけど、きれいすぎて、ピカピカしてて、しばし隣に置いて眺めている。
お腹にも、入れてみたい。
ラタトゥイユにしてみた。
(真似させてもらったよ♪)
茄子の食感って、ホクホクって、言ったっけ?
夏休みの、「実家に帰る」のおすそ分けを丸ごと頂いた。
レッグウォーマーと言うか
つま先とかかとのない靴下と言うか、
靴下として編んでいたのを、途中から形を変えて編み直したこれを、
昨年の冬に、ずっと履き続けた。暖かくて、欠かせなくなった。
洗ったら、見違えるほど綺麗に復活してくれて、
改めてこの糸を有難く感じる。
ビリケンシュトックのボストンも、これを靴下の上から重ねたままに履けて、オーロラシューズの「MIDDLE ENGLISH」も、ベルト調節して履けてしまった。
足のつま先とかかとで決まっていて、甲のところに少し余裕のある靴なら、全てとは言えないけれど、履けてしまうのだ。バレエシューズ然り。
「北欧伝統の編物」(日本ヴォーグ社)の中に、フットウォーマー《レギンス》として、踵とつま先のない靴下が、載っていて、
「くるぶしが被われる状態ならば、足は十分暖かく保てるのです。ですから一番よくすり切れやすいつまさきやかかとを編まなくてもいいわけです。」とあった。
太い血管を囲めば、ということなのかな。
で、もっと足の形に沿ったものにしたくて、この形になった。
つま先とかかとの開きをもっと大きくしてみた試作。
つま先は、もう少し開いててもいいのか?まだ考えている。
模様を入れ替えて、大人っぽくも履けるように、こんな色でも作ってみた。
そうか、フットウォーマーと呼ぶことにしよう。
「アラン」その2
お父さんのアランベストも、お母さんのと同じ、形はVネックで、色は紺のリクエストだ。
ご注文主の方の、旦那様のお父様、お母様への思いが偲ばれる。
お父さんのベストに、実がたくさん付いてたりして、可愛いらしかったらいけない。
ひたむきに仕事に向かわれてきたお父さんが、着てくださるベスト。
仕事着のジャンパーの下にも、重ねられ、温かくも、かさばらないこと。
お父さんの力強さも、優しさも、内包するようなベストをと思う。
シンプルで、それは一見、何の変哲もないけれど。
編み物オタク的な話にはなるが、今回、以前から考えていた、アランセーターで試したい技法を、お父さん、お母さんのベストの中に、詰め込んでみた。
まず、両前身頃、後ろ身頃を続けて編む。
脇を継がないから、ゴロゴロしないはずだ。
リブ編みから、縄編みを入れて身頃へと繋げる。
前立ては、お母さんのは身頃を全て編み終えてから、様子を見ながら、編み付けていった。
ボタンホールが、前立ての縄編みを崩さず、その内側に収まる。
胸元に綺麗に馴染むように、調整しながら、編み付けていった。
お父さんのは、前立ても、身頃と全部ひと続きで、編んでみた。ボタンホールの位置も、身頃の丈と計算して、Vネック
へと続く。
袖口は、収まり重視で、前立てとは、向きを変えて編み付けた。
アランセーターは、通常、強撚糸と言われる、依りの強い並太以上の糸で編む。それが縄編みをしっかりと浮きあがらせ、丈夫で、温かなセーターとなる。
シェットランドヤーンで編むなんて、編み物の神様が聞いたら怒り出すかもしれない。
でも、あの色糸の深みを思うと、使わずにはいられない。
2本どりで、編むことで、自然と依りはかかってくる。
糸を落とさないように、針をしっかり動かして編むこと。
模様の作りのメリハリを付けながら、目を捻り編み進めることで、強撚糸でなくとも、模様の美しさが出せたらと思う。
正直、やり直しも何度かしたけど、新しい試みが果たせた思いだ。
この2着のベストは、雪の街の、冬本番に差し掛かる頃に、お二人に渡される。
オーダーベスト「アラン」その1
旦那様のお父さん、お母さんにプレゼントしたいとのベストのオーダーを頂いた。
オーダー下さった馴染みの方との、なんだか秘密の大計画だ。
お父さん、お母さんの体型、雰囲気、お仕事、聞けることなんでも聞いてみる。
農業一筋、三人の子供さん達を大学まで行かせ育てあげ、今は、前よりかは、ゆっくりになられたそうだが、それでも、お仕事に励む毎日だそうだ。
お母さんのは紫、お父さんのは紺色、使うのは一色のみで、私が今まで作ってきた帽子などの立体的な編み地模様で、作って欲しい、とのこと。模様については、任せてくださる。
編み地模様を美しく連ねたアラン編みを、シェットランドヤーンの2本どりで編んだら、どんなにか良いだろうと、かねてより考えていた。
帽子や靴下では、作っていた。
ガンジーセーターの形も、オーダーの仕事で、作らせて頂いた。
縄編み満載のアラン。
軽くて着やすいアランのベスト。
お母さんの紫には、幾つもある紫の中から、荒野のヒースを思わせるような混ざり毛糸を選んだ。決して甘すぎない、風を感じるような色だ。
だからこそ、パターンは少しだけかわいらしく実を連ならせてみた。
少し小柄で、お父さんとのお仕事を、二人三脚で立ち振る舞われてこられた、コロコロとよく動かれる姿を、想像しながら。
オーダーベスト
「ブルーを使って、前開きのVネックで」のリクエストの、オーダーベスト。
着る方は、私の存知あげない方だ。
プレゼントなさる方から、その方の体つきや、趣味について伺う。
いつもはシンプルで、カジュアルな服装の方であり、紺色の服が多いとのこと。
仕事着でもあるジャケットの中にも、温かく着れる様にベストを、とのことだ。
その方が、コーディネートしやすいのは、全体がブルーであるより、配色にブルーを使った方が、取り入れてもらいやすいんじゃらないかと、考えた。
サイズと形が、このベストの前に作った方のと、同じだったので、同じパターンを使ってみたくなり、試し編みをした。
実験のように、シェットランドヤーンの新色から、いくつものブルーを使う。
きれいな色、これは使いたい、と強く思う色は、全体の中で、少しだけ入れた方がなぜか映える。
丈だけ少し短く調整した。
制作中は、見たことも行ったこともない、北極圏ラップランド、オーロラのことを思っていた気がする。
サーメ人と言われる方々は、今もフリフリの民族衣装を着て、トナカイレースをやっておられるだろうか。