HOLY'S BLOG

「a sweater.」

仕事着になるセーターを作りたいと思っていました。
2019年「ゴフスタインと私」展で、「働くセーター」は生まれ、2020年、文化出版局より書籍となりました。
sweater の語源、sweat (汗) er (する人)。
働くセーターは、HOLY’Sの手をはなれ、意思を持って動きはじめます。
「a sweater.」(ホホホ座刊)は、京都の働く人々をその(手)と共に形作る冊子となりました。

「働くセーター」のように時間をかけて「a sweater.」も届けられたらと思います。

お取り扱い店
本屋Title (荻窪)
SUNNY BOYS BOOKS
SHAELA 
ホホホ座浄土寺店
無印良品 京都山科
音鳴文庫
READAN DEAT

にてお取り扱いいただいております。

また、お取り扱いいただける場所がありましたら、ぜひHOLY’S お問い合わせフォームか、ホホホ座浄土寺店 

にご連絡ください。
POP、書きます。

どうぞよろしくおねがいいたします。

マユミちゃんのルームシューズ

マユミちゃんがルームシューズを新調した。
昨年からオーダーもらっている。この秋には届けたい。長野の冬はもうすぐそこまで来ているはず。

前から使ってるルームシューズもお直しに出してくれた。
中敷きと靴裏のスウェードを張り替える。
一度、全部分解して洗濯したら、中敷きの圧縮フェルトまで、すべてがフワフワになった。

マユミちゃん、新調するルームシューズも前回と色も形もすべて同じがいいと言う。
「私、オシャレじゃないから」。それって1番オシャレなんじゃないかしら。

マユミちゃんが、このルームシューズに、山忠のぬっくぬくルームシューズを合わせると最強だと言う。
ルームシューズのオーダーをくれながら、私に山忠のぬっくぬくを送ってくれた。
マユミちゃんは、山忠の人じゃない。

右側のホワワンとしてるのが1号、左のキュッとフィット感あるのが2号です。
「どっちも新品に見えるっ」って連絡をくれた。それはマユミちゃんの履き方がきれいだからだ。
この二足で力合わせて20年行けるかなって。

私も今年から、マユミちゃんにもらった山忠のぬっくぬくと自分のルームシューズの合わせ技で、最強足元を作って乗り切るぞ。

 

追記

マユミちゃんが、自身のblogに、ルームシューズについて書いてくれました。

HOLY’S HPの管理もしてくれてる人なので、友達のよしみも加わりますが、よかったらこちらです。→
30年来の友達の寄稿には、こみあげるものがあります。

ch.booksさん

私が唯一、売り込みのできる本屋さん、長野のch.booksさんへ冊子「a sweater.」を勝手に送ってみたら、ぜひ扱わせてください、とのこと。

ホホホ座の山下さんに手配を頼むと、オープン当時のch.booksさんへ、トークイベントに行ったと言う。

本屋さん同士なら、さもありなんかしら、と彼の飄々としたメールに軽く驚いて返信したものの、それはジワジワとやってきた。

ch.booksさんのオープン当時なら、私だって縁がある。

私の仕事が委託販売からはじまり、3度の個展をやらせていただいた長野「na_na分室」の目の前に、ch.booksさんはオープンした。

2011年、4度目の個展「HOLY’S in the Room」展は、前年よりna_na分室の恵子ちゃんからお題をいただいており、恵子ちゃんの中には、すでにビジュアルイメージがあったのだ。

DM撮影と製作を、いつも商品写真を撮ってくれているクラバヤシマユミちゃんに頼み、展示開催地の長野と広島、通しで使えるDMを作ることにした。

品物を送り、セッティングや撮影は、恵子ちゃんとマユミちゃんにすっかりお任せした。

モデルになってくれたのは、KOTASORAWORKSの瞳ちゃん。彼女も、長野で長く縁のある人だ。

今、思うと、自分が当時、どれほど彼女達におんぶに抱っこだったか、恥ずかしいほどよくわかる。

言い尽くせない感謝の気持ちが湧いてくる。

今回の冊子「a sweater.」で山下さんにインタビューいただいた最後、HOLY’SがどうHOLY’Sになっていったか、に尽きる。

 

そしてできたDMがこれだ。

ちょうど、ch.booksさんオープン当時、暑い頃の撮影だった。

ガケ書房の頃の山下さんと私のニットは、ニアミスしていた。

9月の連休から始まる会期中は、もちろん私も長野に滞在した。

na_na分室のある県町界隈なら、すでにお花屋さんのつぼみさんがオープンしていたから、休憩時間には、ch.booksさんと共によく顔を出した。ch.booksさんは天井が高く、猫がいて、古いソファがあって、とにかく落ち着ける場所なのだ。

 

昨年の「働くセーター写真展」の巡回では、na_na分室のお二人に迎えられ、長野開催も叶い、ch.books島田浩美さん、青木圭さんにも、働くセーターを着てもらった。

 

島田さんは、HOLY’Sができたばかりの頃からのお客さんだ。na_na分室の前身、na_naの頃から、客注のお名前で島田さんのことを知っている。

 

ガケ書房の頃の山下さんは、当時、インディペンデント系本屋の走りであっただろうから、全国で知られてた人なのかもしれない。彼からしたら、どこかの本屋さんと繋がりのあることなんて、珍しくないのかもしれない。

私はまだまだ、私の繋がりのある唯一の長野と、そして地元広島を行き来するのがやっとだった。

 

本屋、本屋。

本屋さんのことを考えるとドキドキする。なんて胸がときめく場所なんだろう。

全国で本屋さんはたくさんある。

長野には、松本も含めると文化圏の高い場所と聞いている。私が知らないだけで、すてきな本屋さんは他にもあると思う。

私の小さな点と点を繋ぐ長野と、今回の京都。こんなことってあるのかしら。しばし呆とする。

 

お弔い

今朝、ねずみのお弔いをした。

物干しのガラクタ、うちに入れられないまま外置きとなっている木箱に重ねたクーラーボックスの上にネズミが死んで横になっていた。

 

このところ、野生動物のお弔いが続いている。イタチ、すずめ、そしてネズミ。

少し前になると、カモも弔ったことがある。川っぺりではなく、住宅地の木の影にゴロンと死んでいたのだ。

イタチとスズメは、自転車で走ってる道路の脇で。

 

今朝のネズミ。

どこに埋めようか考えて、うちの賃貸の小さな庭の、前住人の代からあるであろう山茶花の根元にする。

穴を深めに掘って、手とスコップを使ってネズミの体を持ち上げる。

指先でネズミのお腹を撫でてみた。まるで力無く、ふわっとしている。

小さな黒い目を見開いている。

思い掛けず死んでしまったのか。

野生動物の不慮の死に出会うのも、縁だと感じる。

弔ってくれそうな人の目につくように、死ぬんじゃないかしら。

一刻一秒を争う働き人の前ではなく、ちょっと暇そうな人の目につくような場所を。

私がかつて大好きだった人も、動物の弔いに縁のある人だった。

 

「がんばったね、おつかれさま」

土をかけながら、口に出た自分の言葉に驚く。

母が亡くなる時、私は同じ言葉をかけるんじゃないかしら。

今の母は、昔の母と比べると、力無く頼りもなく、フニャフニャしている。足も体も痩せ細り、パーンと張って立ち働いていた母の面影は、今の体を見る限り、ない。

シワの多すぎる、体に比べると大きすぎる手だけが、かつて働き者だった様子を表している。母が亡くなったら、このネズミのように、軽くて小さな空洞になるんだろう。

 

私は、昔の思い出もひとつずつ、何かしら、お弔いの儀式を重ねながら、心の置き所を定めてきたのかもしれない。

 

 

 

SHAELA @ 浄土寺

出張SHAELA@浄土寺
2021.10.24

昨年からの「働くセーター写真展」の巡回から、 @jamiesonsofshetland の毛糸販売会をやってくださるSHAELAのもとさん、惟さんと。
毎回バタバタで、今回初めて一緒の写真を撮っていただいた。

どの写真も全部笑ってて、一番愉快そうなのを選んでみました。
photo:Shinnosuke Yoshimori

 

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