HOLY'S BLOG

リスのセーターへ、渡り糸のこと

Now on knit
直し仕事のチョッキの次は、リスのセーターです。
頭の中には、北原白秋作詞 成田為三作曲
「りすりす子栗鼠」が流れています。
しばらくは木々ばかり、森のパターンを編みます。
子栗鼠の登場は、まだまだ先です。
「りすりす子栗鼠」は、こちらから聴けます♪

縄編み模様のアランを編んでいたので、フェアアイルは久しぶり。
今日一日編んで、手が戻ってきました。
今回は、裏の渡り糸を細かく交差させたいので、ニッティング・ベルトを使う棒針ではなく、輪針で編んでいきます。
針先を操作する必要があるのです。
編み込み模様で、2色以上使う場合、裏に渡る糸が5目以上だと、必ず表に編む目の間で交差させます。


たとえば、4目まではそのまま渡しますが、5目だと3目、2目の間で糸を交差。


こうして渡り糸が途中で止まっていれば、指やボタンが引っかかりにくくなります。
(お子さんだと、小さな指は渡り糸に引っかかりやすいでしょう。)
何より長すぎる渡り糸は、体によく当たります。
着続けているうちに、擦り切れていくのが早いようです。
先日ベスト直しをした際、自分の12年前の仕事で確認しました。
長い渡り糸をそのまま編んだところ、特に脇や肩に擦り切れを見つけました。
直しでは、同色の毛糸をメリヤス刺繍の要領で足していくのですが、
長くなる渡り糸は、地色の編み目の背山に通しながら刺していきました。



私自身この頃、早く編むことに夢中だったのです。
渡り糸を交差させながら編むのは、ひと手間です。
でもそれをしないと、今回の私のように、自分で編んだ物をたくさん直すことになるのです。(笑)

渡り糸を交差しながらでは、決して早くは編めません。
一目一目、右手の針をしっかり動かし、一定のスピードで編んでいくと、糸の均等なピッチを保つことができます。
大切な方へ編むのなら尚更、手を掛けておくと、長く長く着られるでしょう。