2024.11.21
11月21日
時々ここに書き散らかす私の随筆のようなもの。
Instagramに載せるでもなく、noteで収益化を図るわけでもない、日記のようなもの。
12月末からはじまる蔦屋書店の『手袋の街』フェアで使われら写真を文化出版局の編集さんが、カメラマンさんに手配。そして蔦屋の担当者さんへと渡るデータをチェックする。
いつもは淡々とこなす事務作業ではあるが、フェアに向けて一歩ずつ近付くための準備である。私は本を出し、幾人もの手をお借りしているという実感が、こんな時にぐっとくる。
私の日々はこの小さな部屋でほぼ全てが行われているというのに。
東京の新宿や青山をデータが行き来して、私の広島まで飛んで、また都内へと。
私がここに書く何かしらは、誰に読まれてるかあまり気にせずに書いているが、本当は、会えなくなった人は書いている。
「会えなくなった」にはいくつかの意味が含まれる。
天国に見送ったから。お住まいが変わったから。
古い友人。縁遠くなってはしまったけど、勝手に親近感や愛着を寄せるあの方が、読んでくれてるといいなぁという妄想である。
それは私を落ち着かせる。
小学生の頃、我が家にはある問題があり、少なからず漠然と生きることへの不安を感じながら過ごしていたけれど、その日々を救ってくれたのは、小学5・6年の担任の恩師が教えてくれた「随筆」だった。
「これになんでも心に浮かぶままに書いて良い」と、ノート一冊をクラスのみんなに渡され、私はその時、書くことを覚えた。
私のここに書く文章を、田山花袋の短編のよう、と言ってくれた方があった。
その方とは、今はお会いできていない。
私はその方が、今も時々、ここを覗いて下さってるといいなと思っている。