HOLY'S BLOG

8月8日

両親と、双方の祖父母の墓参りを8月1日、早々に終わらせてしまった。

暑さの中の墓参りのハードルを早くクリアしてしまいたいという思いもあったし、大きな仕事の一区切りがあったから、お盆を待たずして、いつもの墓参りツアーを終わらせた。

車を持たず、電車を乗り継ぎ、田舎の墓参りに行くというのは、結構ハードだけど、母親が歩けなくなるまで続けていたことは、私も続けたいと思う。

 

この頃、お墓の存在が近くなっており、自分も歳を重ねたのだと思う。

 

40も半ばを過ぎたあたりから、友人、知人の見送りがいくつも重なった。

コミュニティの違う親しい友人を2人、半年の間に亡くしたことは、今でも結構な傷として、自分でもどう受け止めて良いのかわからない。

片方の友人は、ご家族に招いていただくご法要に参加することで、今まで少しずつ噛み砕けているのかもしれない。

もう片方の友人のご家族は、あまりに大きな支柱を失われた悲しみのためか、ひっそりとなさっていて、その気持ちもわからなくもない。なので勝手にお墓参りに行っている。

彼女とは、私が仕事が立て込んで、あえて距離をとっていた間に、病気が発覚し、あっという間に病状が進み亡くなったので、後悔ばかりが頭をもたげる。

今になってお墓参りに行くことで、償えるとでも思っているのか。

 

私は、自分に何か問題が降りかかると、彼女ならどうするか?をいつも考えている。

自分のことより人のことをと、動く人だった。

それが本当のしあわせなのかはわからない。

でも彼女は、自分がしたいと思う「人のこと」がいちばんの喜びだったと思う。

 

 

昨夜、「murmur magazine」主催の服部みれいさんのトークイベントに行った。

自分としては珍しく、こんな写真を撮っていただいた。久しぶりの友人にも会えたし、会自体もすごく素敵だったから。

 

7年前にも同じ主催で、広島郊外で行われたイベントに彼女と一緒に、バスに乗って行ったのだ。

服部みれいさんは、あの頃よりもさらにパワーアップしておられた。

世のみんながしあわせになるにはどうしたら良いのか?まず自分がしあわせであること、楽しくしあわせでいること。

それがトークのメインテーマだったと思う。

つくづく生きられなかったその2人の友人の分も、私は楽しく生きなくちゃ、と思ったんだ。

その話を彼女にしたいと思った。

いや、親族の墓参りが終わったら、彼女のお墓参りをしたいと思いながら、タイミングを見計らっていたのだ。

今朝起きて、水だけ飲んで、庭からユーカリの枝を切り、束にして友人の墓参りに出かけた。

彼女の街に近くなると、早朝から開店する八百屋さんで、彼女をピッタリのリンドウを買う。いい街だと思った。

途中、Googleマップのトラップにまんまと引っかかり、大きめの住宅街で、かなりの時間ウロウロしてしまった。

墓参りを終え、彼女と行ったレンレンコーヒーに行くと、モーニングセットが食べられる時間帯を、もうすでに過ぎていた。

あんなに余裕あると思っていたにも関わらず。

それなら、おいしい特製サンドイッチセットをいただく。

 

帰り、行き当たりばったりで、はるちゃんのpopgrumpyに寄ったり、行けなかったサプタ珈琲さんに寄って、さあもううちに帰って仕事に向かおうと自転車で走っていると、

広島駅裏の神社に足を止める。

その神社なら、鳥居からご神殿が近かった。

たったそれだけの理由で立ち寄ったのに、私はそこで夢のような光景に出会う。

 

「風鈴のお分け」というらしい。短冊に願いを書いて、神社に奉納すると、ご希望の方には、風鈴をのお持ち帰りができるという。

卵形と釣鐘型が合って、、云々。

あいにく私はその日の手持ちをほぼ使い果たしており、お賽銭しかできなかったけど、その光景や風鈴の音の恩恵をいただいた。

風がないでいたかと思うと、また風が戻ってくる。たくさんのささやきが、耳元をくすぐる。

また風がなぐ。

また風が戻ってくる。その繰り返し。

一瞬、彼女が風になって、私に聴かせてくれようとしてるんじゃないかと思った。

私が私の楽しむことを、もっと許していいんだよ。

そんな風に聞こえたんだ。

 

大人にも遊びは必要で、遊ぶ自分を責める必要はない。

今まで私は、許せてなかった。

どこまでが仕事で、どこまでが遊びかよくわからないこと職業で、私が私を許せなくて、誰が許すという?

私は、私を楽しんで生きなくちゃいけない。

彼女のためにも。

残された私たちのために。

 

 

 

湯船に浸かると、足首のあたりがピリピリとしみる。ショートパンツで、自転車をこいていたからだ。

普段、何時間も、足首が日にさらされることはない。

ああ、夏は、これがあったよと思い出す熱。