HOLY'S BLOG

市原湖畔美術館へ

自分にとって、大切なことほど、なかなか言葉にできないものですね。。

先週末の旅のきっかけは、市原湖畔美術館ではじまった「末盛千枝子と家族の人々」展」に行くことでした。

すえもりブックスを立ち上げ、数々の絵本を手掛けかれ、
絵本作家ゴフスタイン自身から、日本での出版を一任された末盛千枝子さん。

今、現代企画室版となったゴフスタイン作「ゴールディのお人形」「ピアノ調律師」をはじめとする絵本の数々。

2019年、私が「ゴフスタインと私」展を企画した時、
まず、ゴフスタイン絵本の各出版社に一通ずつ手紙を書くことからはじまりました。
内容は、ゴフスタイン絵本からインスピレーションを受けた作品作りとその展示を企画していること。
私の自己紹介と、作品について。
開催時には、ゴフスタイン絵本も一緒に展示販売したい、その取り扱いについての許可と依頼といった細々なこと。

その企画展から「働くセーター」は生まれました。

#ゴフスタインと私

 

それ依頼、現代企画室のEさんとは、丁寧なお付き合いをさせていただいていて、
最初のやりとりからはじまり、私のイベントにも何度か足を運んでくださいました。

また、現代企画室のHPで、私の展示会「ゴフスタインと私」展の告知さえ、行ってくださったのです。

ゴフスタインの絵本に勇気づけられた人、特にアーティストの方で、影響を受けた本として『ゴールディのお人形』をあげる人も、たくさんいる中、私はそのものづくりをする人間の端くれにすぎません。

 

 

私からの報告は、末盛さんにも共有され、
それが当時の私に、どれほどの励みになったかわかりません。

末盛さんの手掛けてこられた絵本は、「子どもたちのため」だけでなく「大人のため」の絵本であり、常に「なにを美しいと思うか」を問われています。

数々の絵本の原画、また日本初、ゴフスタインの原画も見ることができます。

彫刻家の舟越保武さんを父とし、芸術家一家の長女として生きてこられた千枝子さんの人生は、決して穏やかではありませんでした。

弟さんの舟越桂さんの彫刻をはじめとするご家族の作品、そして末森さんの生き様を感じられる展示となっています。

保武さんの『ダミアン神父像』を見ていただきたい。

 

誰かが作ったもの。
芸術のみならず、作品に出会う時、
私たちは、いつもその向こうを、感じているのですね。

表現や技量など、ただの方法に過ぎなくて、そのとてつもない鍛錬の先に、自在に心を移す指先が生まれるのかもしれません。

「末盛千枝子と舟越家の人々」
市原湖畔美術館
2023/4/15(sat.)〜6/25(sun.)

*アスセスは、市原湖畔美術館のHPに詳しくありますので、ご参照ください。
私は横浜から高速バス〜タクシーで行きました。