学生の頃、密かに私が「シモーヌ」と呼ぶ友達がいた。
私の不誠実さのために、私達の糸は、プツンと切れてしまった。
私にはそういうところがあって、説明しようのない衝動が悲しい結果になるとわかっていても、抑えきれない不甲斐なさがあり、
シモーヌと呼んだ友達の影と自分のダメさ加減が、この歌を私に響かせる。
一人称で、「シモーヌ」と呼ばれる女の子に向けられた歌と思っていたけど、「私」から「シモーヌ」へ、そして誰かから「私」に歌われているように、今は聴こえる。
「シモーヌ」曽我部恵一
アルバム「STRAWBERRY」より