HOLY'S BLOG

伯父のこと

先生、おはようございます。

届きました。
蘭なんて、いただいたのは初めてです。
昨年、亡くなった母方の伯父が育てていました。
少し伯父のことを書かせてください。
編み物が仕事になり始めた頃のことです。
フェアアイルセーターがやっとちゃんと編めるようになって、母が「毅(伯父のこと)のところに行こう」と、そのセーターを持って、初オーダーを貰いに電車に乗りました。
趣味人でセンスの良い伯父で、唯一親戚らしい付き合いをしていました。
母は、この伯父ならわかってくれると、勘が効いたのですね。
彼岸の時など、伯父が墓参りに行った後には、手掛けた蘭が生けてあるので、すぐに分かりました。
私も伯父も、スタインベックの小説が好きで、私がスタインベックゆかりの写真集を見せると「しばらく貸してくれないか、勉強したい」と言いました。
私が伯父の家から、呉市立美術館へ行きたいと言うと、伯父の愛車、ホンダの紺色のコンチェルトで、美術館まで送ってくれました。
なぜコンチェルトなのか。
大きなスピーカーを持ち、ギターやウクレレさえ嗜む伯父のこと、私は暗黙の了解で、理解しました。
私の本棚には、伯父から借りたスタインベックの文庫本が今も並んでいます。
伯父は絵も描きました。
私は子供の頃から、本物の画家じゃなくて、伯父より絵の上手い人に、会ったことがありません。
伯父がオーダーしたフェアアイルは、丸首のネイビーから淡いブルーのグラデーションのセーターになりました。色は母が選びました。
本人曰く「モンゴリアン家系」の伯父には、頭を入れるのが少しキツく、笑っていました。
晩年は、何度も何度も手術を繰り返し、その度に生き返った伯父。
子供の頃は、早くに父親を亡くし、進学を諦め、自衛隊に入りました。きっといろんなことを諦め続けたに違いありません。
母もこの頃では生まれた土地、呉の話ばかりする様になりました。
伯父を随分近くに、感じてるようですよ。
きっと蘭を見ると、母も伯父のことを話し始めることでしょう。
ありがとうございます。
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公私ともお世話になってる、自然療法家の先生より、本をお贈りしたら、お花が届きました。私は長年の気持ちが、なんとか示せたかと思ったのに。
いただいた蘭を見ると、すぐに亡くなった伯父のことが思い出され、届きましたのメールに書き綴ったのがこれです。