2018.05.26
「馬を放つ」
その日は、材料の買い出しに西に自転車を走らせた。
買い出し自体に、時間はかからない。
どうしても観たい映画に行けそうだった。
「馬を放つ」
キルギスの伝説を今も、ある理由から信じ続ける男と、誰にも知られてない秘密。
人間が私欲を増やすことを覚えてから、失われたものの大きさに、今更ながら唖然とする。
映画が終わっても、しばらく立ち上がれなかった。
人はまともだと生きてけないのか。
純粋って言葉は、もはや口にするのも憚れる。
馬に乗り飛ぶように走る男の姿に魅せられた。
男の翼は?がれてしまった。
憑かれるような映画がある。