HOLY'S BLOG

ロイヤルブルーのアランセーター


ロイヤルブルーのアランセーターが仕上がり、オーダー主様に着て頂きました。


スポーツをやっておられたとのこと、肩ががっちりされています。
肩から胸へ、厚みに沿ったセーターを作ることが今回の課題でした。
結果として全て筒編み、綴じることなく編んでいます。
首元から肩へ、模様ごと続けて編みました。
肩が動きやすくなるように。
袖は、よく擦れる手首に近いところで袖下パターンを区切り、袖口のゴム編みへと繋げました。
修繕もしやすくなっています。
筒編みで編んであると、着続けて、もし編み地が薄くなっても、編み直しができるのです。

お手持ちのストールを巻いてみました。

印象が柔らかくなりましたね。
桜の季節ですが、風が冷たい今日でした。

もう一つの課題は、「大人の男のセーターを作る」ことでした。
この間、友達のお宅で、大橋歩さんの『セーターの絵本』(昭和59年発行)という大橋さんのデザインした男性のセーター本を拝見しました。
その本の前書きは、まず、
「あたりまえのことだと思うんだけど、男は男っぽく見えた方が好ましいのです」
から始まり、男っぽいというのはどういうことか、トラディショナルとアイビーリーグスタイルに至るまで。
男が男っぽく見えるというのがどんなに大切なことか、大橋さんの文字で書かれています。
ちょうどこのセーターを作るにあたり、オーダーをお受けした昨年の夏から、いつも頭の隅で考えていたことでした。
この文章を読んで、強く膝を打ちました。