2017.03.31
エッツのこと
昨日、図書館で『ロベルトの手紙』が目に留まった。
絵本『わたしとあそんで』『もりのなか」のマリー・ホール・エッツ作。
エッツが、セツルメント活動(貧困地区の住民の生活全般を援助する社会事業)をしていた頃に出会った実在の少年をモデルにした物語。
エッツは、室内装飾の勉強をし、セツルメント・ハウスの子どものために従事したとのこと。
体調を崩し、夫もガンで先立たれ、自分をなぐさめるために描いたのが『もりのなか』
それが高く評価され、絵本の仕事へ向かったという。
家族でメキシコからアメリカへ渡ったロベルト。
とりわけ学校にもまだ上がってなく、スペイン語しか話せないロベルトは、身の置き場なく、言葉も通じなければ、
いわゆる「なんでこんなことばかりするの?」って子供なのだ。
ロベルトが「子供センター」という施設に出会い、周りの友達や先生に受け入れられ、英語も話せるようになり、
うちを出たまま帰らなくなっていたお母さんに、手紙を書いて呼び戻すまでのお話だ。
ちょうどハワイに旅行中の友人から、便りが届いた。
読んでみると、彼女のお祖母さまはハワイ生まれで、そのお父さんが移民としてハワイに渡られ、当時、家具職人の先生として働かれたそう。
そんなファミリールーツを辿る旅だという。
彼女がコロコロとよく動く手で、何でも作り上げる訳が、少しわかったような気がした。
彼女にまた手紙を書きたくなった。