2016.05.23
「パンとサーカス」
遠方に住む友人から届いた老舗パン屋さんのフリーペーパー。机の前に置き、見るたびに嬉しくなり、眺めて満足していた。
最初の数行を何度も読んで、なかなか集中できずにいたのが、今日は読了。
オーナーの趣味で商われてる中古レコード屋を任されている「僕」と、その店内で淡く行き交う人達のお話。
音楽に何かしら恩恵を感じてる人なら、この中に出てくるタイトルのどれかひとつでも、胸を掴まれるだろう。
自分の中にBGMが流れるようだった。
人にはそれぞれ、「そうであらなければならない」訳があることを、納得させられた。
会社や学校で居場所がなくても、必ず役割があること。
読んでよかったと思う、何度も繰り返し読むであろう、そして眺めていたい一冊。
そもそも、いしいしんじさん著書のお話がフリーペーパーであることが信じ難い。あの店だからだよね。