再会のオムライス
うっかりオムライスを作る映画のワンシーン動画を見てしまい、
その手さばきに、すっかり魅了されてしまった。
次の日、10数年ぶりになるであろうオムライスを、作らずにはいられなかった。
卵は、今日だけは2個使い。
普段、草食動物の様な食生活なので、これだけ食べたら鼻血が出やしないかと、一瞬不安がよぎる。
まずケチャップライスに取り掛かる。
しかし、おかしい。
フライパンが振れない、空中でご飯が回らないのだ。
ひたすら木べらで炒めるながら、原因について考える。
そもそも、今使っているのは22cmのフライパンで、そこにご飯が一膳以上入っている。刻んだ野菜もたっぷりだ。
腕が落ちたとは思いもせず、とにかくセコセコ炒めあげた。
平らなお皿を用意しておく。
フライパンを洗い直し、熱して、いよいよ卵だ。
バターはなかったので、オイルをたっぷり引いて、溶いた卵を勢いよく流しいれた。
ジュワッといわせながら、軽く泡を潰し、柔らかいうちにケチャップライスをのせる。さすがに、全部乗せるのは躊躇して、少し残す。
ご飯を乗せる位置のことを考えてなかった!
すばやくターナーに持ち変えて、卵の縁を少しだけ返してみた。
この角度、無理!
もう強引に、お皿の上に返しながら乗せることにした。
フライパンを逆手に持ち変える。
が、ここで、用意した平らなお皿は、
うちにある唯一平らなケーキ皿である。
こぼすこと覚悟で、しかも小さなフライパンに満載オムライスを、返しながら、ケーキ皿へ。
なんと、一粒のご飯も落ちることなく、お皿の上に全て乗っかった。
思わす声が溢れた。
小さな大満足☆
鼻血も出なかった。
以前、当時仲良しだった男の子に、「ほりさんは、オムライスって感じだ♪」と、言われたことを思い出した。
クビレがないってことだったのかな。。
皮肉を言う人ではないので、たぶん少し違ってたのだろうけど、
言い得て妙で、一人で笑った。