2017.12.14
枕元には
私が外出をした日は、昼寝をしても、母は待つことにくたびれ果てるのか、夜は早く寝たがる。
私にはやることがあり、早々母にと風呂を沸かし、一度潜り込んだ布団から、「お願いだから」と入るよう促し、そしてまた母は寝た。
小一時間も立たずに、コロコロと間の戸が開いたので振り返ると、母がお風呂用の白いゴム靴を持って出てきた。
「枕元にあった」と言いながら、トイレに行きがてらお風呂靴を戻していた。
クリスマスは近いけど、お風呂靴じゃ、
おやつも入られないよ。
最近ケンカばかりしており、
二人で笑ったのは久しぶりだった。
私が出掛けて一人になると、寂しいうさぎになるのか。
言われると母はうさぎ年だが、いつもお腹を空かせ、たくましい。
今の部屋は窓が多く、何か掛けられる壁は少ない。
今年の年末は、土手で摘んだ野ばらの枝でいいではないか。
先日、自分の作った物を見てもらっている友人作の一輪挿しで、悦に入っている。
小さなハウスが並べば、温かな家の想像が膨らむ。
『大草原の‥』の学校にもなってた教会にも似てやしないか。